最近の博士関係ニュース

最近気になった2つのニュースを紹介します。

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名大、博士学生をフルタイム雇用。年俸300万円

http://newswitch.jp/p/9467

名古屋大学は産学共同研究に参加する博士課程の学生を、年俸約300万円でフルタイム雇用する新制度を始めた。博士研究と共同研究のテーマがほぼ同一の特に優れた学生に対し、共同研究費の一部から給与を支給する。

 この「研究員(学生)制度」は産学共同研究費を原資に、大学側が博士課程後期の学生をフルタイムの契約社員として雇用する仕組み。対象プロジェクトの限定はない。

博士学生はこれまで、産学共同研究に関わっても雇用関係がないため、守秘義務など責任や研究管理があいまいなままだった。学会発表の段階で企業が内容の公表に難色を示し、博士号取得が遅れるといった懸念もあった。

企業の研究をしている博士課程の学生に給与を渡すという内容です。

給与の出所は公的資金ではなく企業からの共同研究費です。

一人300万円ということですが、共同研究費からとなると元々の費用が別にあるので比較的大きな案件じゃないと出せないのではないでしょうか。

う〜ん、どうなんですかね(笑)

博士課程の学生が二人いた場合、一人は企業の研究をしているから300万円出て、もう一人は出ないんでしょう、きっと。

お金が出ないなら手伝わないなんてことにもなりかねませんね。

企業の立場としても、学生に給与を渡すから300万円アップを要求されるのでしょうか?

ちなみに学生に300万円渡そうと思ったら企業は300万円+αのお金を出す必要があります。

大学の事務など一定の比率で持っていかれるためです。

これなら、企業から奨学金のような形で渡した方が良いと思うのですが。

お金をもらっていて実験がうまく進まない場合、学生は余計なプレッシャーを得ることになりそうです。

企業としてもお金を払っている以上、その学生に対して要求が厳しくなったりしないでしょうか?

個人的な考えでは、大学の企業研究化は好ましくないと思っています。

研究をアウトソーシングしたい企業の思惑と予算が足りなくなっている大学の思惑が重なって、企業がやるような研究を大学でやるようになってきています。

そうなるとどうしても基礎研究ではなく応用研究になる傾向があります。

しかも企業というのは、見込みがなくなった場合、研究を中止するリスクもあります。

企業の勝手な振る舞いで、未来ある大学院生が振り回されないといいのですが・・・

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政府、来年度から「卓越大学院」開始−産学官連携で世界最高水準のエリート育成

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00434075

政府は2018年度に、複数の大学から選抜した学生と教員による博士人材育成プログラム「卓越大学院」を始める。産学官連携で世界最高水準のエリートを育て、文理融合領域や新産業の創出に貢献する領域などで活躍する人材を社会に輩出する。文部科学省の18年度新事業として、概算要求に100億円程度を盛り込む方針だ。

卓越大学院プログラムでは、既存の研究科や機関の枠を超えた修士・博士一貫教育の教育課程を編成する。ゼロから1を生む“知のプロフェッショナル”を育てる。1件当たりの予算額は数億円。初年度は10数件程度の採択を見込む。

国内の中核大学が強みの学問分野で連携する。企業、国立研究開発法人、海外大学・研究機関とも共同研究や人事交流などを実施する。優秀な社会人の博士号取得促進や、大学と企業の人事交流を通じた産学連携の強化などが見込める。

対象領域は文理融合領域などのほか日本が国際的な優位性と卓越性を示している研究分野、世界の学術の多様性確保に貢献できる分野。すでに30校程度から約70件の構想が文科省に寄せられている。

こちらは公的資金ですね。夢物語かもしれませんが、ゼロから1を生む“知のプロフェッショナル”を育てる。って心意気はいいもんです。

この記事で光るのはやはり、優秀な社会人の博士号取得促進ですね。

このブログでは繰り返しになりますが、国や大学は社会人の博士号取得を勧めています。

この流れは変わらないと思います。

大学も社会人の博士号取得をすすめている

これだけでは具体性がない記事なので、何とも言えません。

バラマキではなく骨組みのしっかりした予算であることを期待しています。

この予算とメッセージで大学がどのように社会人に対して門戸を開くのか注目しましょう。

 

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