学生だけどお給料をもらって博士を取ろう! 〜産総研と理研〜
博士課程での金銭的なサポートとして、奨学金や学振がありますね。
産総研(産業技術総合研究所)や理研(理化学研究所)では、学生に対して給与を支払うユニークな制度があるので紹介します。
産総研リサーチアシスタント制度
http://www.aist.go.jp/aist_j/collab/ra/ra_index.html
産総研は、優れた研究開発能力を持つ大学院生を産総研リサーチアシスタント(契約職員)として雇用します。雇用された大学院生は、産総研が実施している社会ニーズの高い研究開発プロジェクトに参画すると共に、その研究成果を学位論文に活用できます。
産総研に外部研究先として出向できる条件が必要です。
大学院生の身分で研究ができることはもちろんですが、研究をしている時間に対して給与が発生します。
修士過程で、時給1500円。
博士課程で、時給1900円。
です。アルバイトよりも好条件ですね。
いくらでも稼げるというわけではなく、1日の勤務時間や休日日数などは限られていて、
ある程度サービス残業的なものも存在すると思いますが、珍しい制度ですよね!
しかも通勤手当もあるようです。
2014年からスタートした制度です。
研究テーマの中には、震災の復興再生を目的とした再生エネルギー研究など社会的ニーズの高い内容が対象となっています。
また、ナノテクノロジー研究も対象になっています。
産総研ということで、企業との共同研究テーマも活発な研究拠点ですので、博士号を取った後でアカデミックだけではなく企業の中で研究をしたいと思っている学生にも最適な環境かもしれません。
もちろん、産総研で研究した内容を博士論文のテーマとすることも認められています。
理化学研究所の大学院生リサーチ・アソシエイト
http://www.riken.jp/careers/programs/jra/
理研にも大学院生でお給与がもらえる制度があります。
本制度は、大学院博士(後期)課程に在籍する柔軟な発想に富み活力のある若手研究人材を非常勤として理研に採用し、知識・経験豊富な研究者と一体となって研究を展開することにより、理研の創造的・基礎的研究を推進するとともに、研究所と国内大学等との間の協力関係の強化を図ることを目的としています。
大学院の博士課程在籍者が対象です。
月に164,000円の給与が得られ、
通勤手当もあります。
理研の方が研究内容は広いように感じます。
これらの制度を使用できるのは、研究室や大学で外部研究の共同研究制度が整っている必要があります。
産総研も理研も組織ですので、先輩研究員から指導を受けながら研究が実施されると思われます。
また、彼らはポスドクなどに該当する研究者ですので高い研究業績を求められています。
そのような環境で研究しますので、研究者としても鍛えられると思いますが、給与をもらっているという自覚を持って研究に当たる必要があります。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません