アカデミック研究者が企業に就職しはじめている

2019年12月3日

私の所属する会社で、最近ポスドクやアカデミア研究者の転職採用が増えてきています。増えたといっても今までがほとんどいなかったのが年に数人が採用されるくらいですが・・・

それでも各分野で継続して採用を試みている様子を見るとかなり積極的だなと感じます。

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企業がアカデミック研究者を採用する理由

就職氷河期があった時に採用を大幅に絞り込んだせいで特定の年代が少ないという背景もあるかもしれません。もう一つの背景は、新しい研究テーマを立ち上げる際に、企業内の人材だけでは限界があるということです。

◆従業員が新しい知識を勉強している間に他社との競争に負けてしまう。

◆会社を買うより、専門家を引っ張ってくる方が安い。

◆大きく育つかわからない分野だが、事前に検討しておきたい。

といった企業側の視点があると思います。

日本企業ではM&Aは欧米に比べて積極的ではなく、ベンチャー企業の買収なども頻度は稀です。

そんな中で、転職採用は投資費用も少なくリスクも小さいので、トップスにも受け入れられやすいのかもしれません。

私の勤める企業は、年功序列が残るような典型的な日本企業です。そんな企業でもアカデミアからの流入が起きているということは、国内全体の動きなのでは?と感じますし、今後も増えていくと思います。

学生さんにとっては、修士修了後に就職を選択するだけが企業に就職する道ではなく、博士号取得後やポスドク、アカデミックポジションであっても就職が可能だということを知ってもらいたいです。

大学の同期でも、更新の際はアカデミアと企業の転職サイトを両方見ている人もいるくらいです。

博士卒だと融通がきかず頭が硬いと思われるという話も聞いたりしますが、企業に博士号を持つ人が昔に比べ増えてきていますのでそんなレッテルも無くなってきていると思います。逆に修士卒でも職種や分野を固執して辞めていった人はいっぱいいます(笑)

共同研究も含め、様々な点で昔に比べて、企業と大学や専門研究所が近づいている印象です。

ただこうなってしまうと、アカデミアの研究が企業向けの応用研究になりやすいという側面もあると思います。

公的な研究費が減らされたり、大型化して、基礎的な領域で研究ができなくなることを私自身は危惧しています。

とはいえ研究者にとっては新しい選択肢の一つになると思います。

 

2019年11月24日追記

昨年に引き続き、今年も「アカリク アドベントカレンダー」に参加しました。
https://adventar.org/calendars/4166

他の方々の投稿も是非ご覧になってください。

この記事は12月4日の紹介記事です。

12月1日から25日まで1日1記事が紹介されるようです。

昨年(2018年)版はこちらです。

https://adventcalendar.acaric.jp/

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